CUBEさんの新作エロゲ「海と雪のシアンブルー」体験版感想


海と雪のシアンブルー
CUBEさんの新作フルプライスエロゲで、進学・上京を控えた主人公が、残された期間で妹やクラスメイト・後輩などとの交流を深めていくという話です。体験版は再婚で妹ができるところから始まり、妹との距離が次第に縮まったり、後輩との小説をめぐる交流やコミュ障女子との出会いなどのあと、卒業アルバム委員の活動に励むあたりまでをプレイできました(エロシーンはフェラや本番など9シーン)。本編は2021/04/30発売予定です。

追記:4/30に発売になりました。
FANZA販売ページ 9,680円
秋の終わりに妹ができた。
海を見たことがない妹だ。
何を話せばいいのか分からないから、妹を連れて海へ行った。
こうして、僕らの日常が始まった。

妹がやってきて、4人での生活に


“志音”という男とも女とも取れる名前ですが、男で、これが本作の主人公です。母親が再婚し、新しい父親ができるところから話は始まり、予想外に早く着いて母が慌ただしく部屋を片付けています。

主人公の境遇については、実の父親が亡くなったのかそれとも性格不一致や浮気等による離婚なのか、そのあたりの言及は体験版では結局終わりまでなしでした。ただ2人に悲しい雰囲気はなく、もし亡くなっていたとしてもだいぶ前のことのようです。


新たな妹の”七”は物静かな雰囲気で、緊張しているようです。父母が知り合った経緯は後に説明があり、仕事関係で知り合ったとのことです。七は今のところ他人行儀な雰囲気で、ベタベタしたりはしてこず。主人公も礼儀正しく暖かく出迎えます。距離的には車で5時間とのことで、相当離れているところからやってきてます。

学園へ登校


その後再婚の手続きが終わり、4人での新たな生活がスタートします。父親は既に仕事があって出社していき、残された2人はまだよそよそしい雰囲気です。妹は編入手続きがまだ済んでおらず、この日は家で1人留守番です。


主人公が登校するとまず話しかけてきたのはバイト仲間でクラスメイトの男友達で、いいことでもあったのかと絡んできました。新たな家族ができた嬉しさが顔に出ていたようです。

本好き仲間の菜畑 いなば


図書室に場面が変わり、後輩(1年)の”菜畑いなば”が登場し、テンション高めに絡んできます。このいなばとは本つながりで、主人公に小説を色々と勧めてくれます(2つ後輩ですが、いなばのほうが本に詳しい感がありました)。まず勧めてきたのは太宰治の「斜陽」で、終戦間もない時代を舞台とした旧華族の話です。青空文庫で無料で全編読めまして(太宰治 斜陽)、本作と通じるところがいくつか感じられました。

昭和20年(1945年)。華族制度廃止により没落貴族となったうえ、当主であった父を失ったかず子とその母は、生活が苦しくなったため、東京・西片町の屋敷を売却し伊豆の山荘で暮らすこととなる。一方、南国の戦地に赴いたまま行方不明になっていた弟の直治[なおじ](戦地では麻薬中毒になっていた)が帰ってくるが、家の金を持ち出し、京橋の小説家・上原二郎のもとで荒れはてた生活を送る。


簡単なあらすじをいなばが説明してくれまして、自分が読んだところでは母親や弟が印象に残る切ない話に感じましたが、いなば的には家族の話としては好きとのことです(たくましく生きていく主人公や、読後感を重視したと思われます)。他に名前の挙がった「舞姫」は、後半でもまた出てきまして、こちらも本作と通じるところのある設定です。

担任やクラスメイトが登場


1日の授業が終わり、担任の”松木 衣良(いら)”が登場です。淡々と必要事項のみを伝えて終わり、優しく穏やかな雰囲気でした。


続いてクラスメイト女子の”清木(すみき) 琴羽”が登場し、ぶつかりそうになったことを丁寧に詫びて去っていき、こちらも礼儀正しいキャラです。

主人公はコンビニでバイト中


主人公のバイト先はコンビニで、既に3年働いているベテランでした。主人公の受験は推薦で、近々試験があるとのことです。そうこうしていると担任の先生がコンビニにやってきますが、特別な会話はなく、店員と客として淡々と進みます。主人公的には、この街にいるのもあと半年ということで、人間関係をここから積極的に深めようという意識はこの時点ではありません。


帰宅すると妹が出迎えてくれ、夕食を作って待ってくれています。父親と2人での生活が長かったということで、七は料理が得意でした。


主人公は小説好きなものの、今のところ読む専門で、特にSNSで熱心に読んでいます。特に好きな作家がおり、その正体が誰かは体験版では明らかにならず(その作家は花に詳しいとのことです)。

妹を連れて近所巡り


翌日は土曜で、主人公がのんびりと起きると、妹と父親は既に出かけていました。明日七の相手をしてあげてと母親に頼まれます。群青というキャラはまだ出てきていませんが、主人公より10才ほど年上の幼なじみです。


翌日、七と一緒に出かけることになりますが、まだまだよそよそしさや遠慮を感じます。


ここでようやく海の話題が出てきました。あとは七が方向音痴というのがあとに繋がってきます。


そうこうしていると幼なじみの空木群青が登場し、親しげに話しかけてきます。ここで選択肢が出現しまして、好感度変化がアイコンで表示される親切仕様でした。群青は10年ほど前に上京し、最近こちらに戻ってきてカフェの店主をやっているという状況です。なおキャラ紹介を見ると群青はサブキャラ扱いで、タイトル画面のHシーンにも1人だけ名前がありませんでした。

本の感想


翌日、いなばがさっそく絡んできまして、主人公的には、直治(一見ダメ男ですが、本心が後半で明らかになります)に共感したとのことです。いなばが渡してくるしおりには花が使われていて、このあたりはSNSの作家とかぶっています。

次に勧めてきた小説は「ガラスの街」で、こちらは海外文学で、こちらも一癖ある内容のようです。明るい作品として「細雪」(谷崎潤一郎の純文学作品で、そんなに軽い作品ではない)を挙げるあたりも面白いところでした。いずれにしてもいなばの本選びのセンスは光るものがあり、受験の話はまだ先ですが、この子も推薦でいいところに進みそうな印象でした。

クラスメイトが気を使ってくれる


休み時間、クラスメイトが声をかけてきまして、主人公は疲れた顔をしていたようです(妹のことで気を使ったせいのようです)。


放課後には、担任が話しかけてきまして、こちらも何か悩みがあるのかと察し、気を使ってくれました。

猫が行方不明に


コンビニに行くと、店長の飼い猫が行方不明になっていて、ここからしばらくはこの猫絡みの話が続きます。


昼休み、学園にはそぐわないやたらとロックな曲が流れ、誰が流しているのか主人公は気になります。


帰り道、いなばに声をかけられ、友達が猫を見たとの情報を得ます。ネット小説を読んでいるという話題を主人公が出すと、いなばが食いついてきますが、主人公はそれには答えず、どんなものを読んでいるかはまだ明らかにならず。


帰宅すると、七がなぜかいなく、夜になってもなかなか帰ってきません(なお七は方向音痴で有名)。心配になった主人公は夜の街に探しに出ますが、なかなか見つからず焦りが増し、少し休もうと公園に入ったところでようやく発見します。七は猫を探しに出たはいいものの、迷子になった上にスマホのバッテリーが切れて途方に暮れていました。ここまでよそよそしいところがあった2人ですが、これでだいぶ距離が縮まります。


コンビニに立ち寄ろうとすると、猫(これが店長の探していた猫でした)を撮っている少女と遭遇し、猫を捕まえて店長に渡します。


プリン好きなのはあとにつながってきました。ともかくこれで猫の件は一件落着で、皆が真剣になって猫を探してくれるあたり、主人公の人望がうかがえました。

いよいよ受験

翌々日、入試を受けるために新幹線で上京しますが、向こうの描写はなく、場面変わると試験が終わって帰宅です。こちらでの生活が本作のテーマということで、向こうのことは描かない方針のようです。(なお距離的には新幹線を使って片道3時間とのことです)


帰宅すると、皆が寝ずに待っていてくれ、母親が七の制服姿を見せてくれました。七が不安げにしていたと父から聞かされた主人公は、自分にできることはないかと考えます。

妹の編入について相談


翌日、妹の編入について、妹のこととは明かさずにクラスメイトの琴羽に相談します。落胆具合からしてクラスメイトが主人公に気があるのが明らかでしたが、主人公は妹のことで頭がいっぱいのようで、そのあたりには気づかず。琴羽からは、仲のいい友達ができて助けられたというアドバイスが得られました。


友人になってやってほしいと頼むなら妹と同学年がいいだろうということになり、同じ1年のいなばに頼むことになりました。妹ができたと言ってもなかなか信用してもらえないコミカルな会話があったあと、快く引き受けてくれます。別れ際、ネットの作家の話題になり、状況的に作家がいなばな可能性が高いですが、双方気づくそぶりはまだありません。

2人で海へ


深夜、眠れない主人公が1Fに降りると妹と遭遇し、一緒に映画を見ることになります。本物の海をまだ見たことがないという話題になり、今度一緒に見に行こうという約束を取り付けます。


翌々日の日曜、コンビニで待ち合わせて、歩いて海へと向かいます。ここでようやく七の本心を聞くことができ、主人公が上京する理由について、自分との同居が嫌で上京を決めたのではと勝手に推察していました。それを聞いた主人公は否定し、今回の上京は幼なじみの群青が上京していった10年前から決めていたことだと明かします。七はお兄ちゃんと呼んでくれるようになり、これでようやく家族になれた感がありました。

合格発表


七が学園に通い始めて数日が経過し、美術部に入部するべく手続きをします。美術部教師は立ち絵なしですが、こちらも生徒思いな優しいキャラでした。


担任から有ります卒業アルバム委員の話題は、このあとにつながってきました。


昼休み、今日は合格発表の日で、それがわかっている皆は食事に誘ってきます。結果は無事合格でした。


先生に報告し、うまいこと言おうとして空回りする様子が可愛いです。


一方七は美術部に暖かく迎えられていました。

アルバム委員を引き受けることに


群青さんの店で皆が祝ってくれ、これで一息着けまして、これから卒業までの間どうやって過ごすかという話題になります。アルバム委員に最初は興味なさげだった主人公でしたが、群青さんが在学時にやったと聞くと乗り気になります。


とりあえず図書室にあるという卒業アルバムを琴羽とともに見てみることになり、琴羽は群青さんを昔から知っているような雰囲気でした。


アルバム委員決めになり、主人公の他にもう1人がなかなか名乗り出なかったですが、琴羽の名前が皆から出ると本人も引き受けます(内心は主人公との共同作業をやりたかったと思われます)。

雪はそんなに積もらない



コンビニバイト中、掃除をしようと店を出ると、いつぞやのカメラ女子と遭遇します。なぜか主人公が猫たちを褒めるハメになり、コミカルな面白いシーンでした。


雪が屋根まで積もることを期待する七でしたが、そこまでではなく、主人公たちいわく”そういうのはもうちょっと北の方”とのことです。作品の舞台がどのあたりなのか気になるところでした。

アルバム委員の作業開始




放課後、琴羽とともにアルバムの作業を早速開始します。クラスメイトの写真を見ていくうち、見覚えのないクラスメイト(萩野 夢)がいることに気づき、



この不登校な夢というクラスメイトは、コンビニ前で何度か会っていた猫好き少女でした。ここから体験版ラストまでこの夢がメインになります。

不登校女子の写真を撮るべく行動開始


打ち合わせで群青のカフェへ向かい、琴羽は放送委員でした。いつぞやかかったロックな曲が琴羽の趣味なのか気になるところです。


夢は2年の途中までは普通だったようで、文化祭をきっかけになじめなくなったようです。


いなばから群青さんの店など学校以外で会ったほうがいいのではと提案され、妹も同じようなことを言ってきました。


読み進めていくと選択肢が出まして、今までと違って選択肢が多いです。ただどれを選んでも、このあとのリレー形式で夢を群青さんの店へと誘導するという展開は一緒でした。

作戦決行


皆に協力を仰ぎ、いよいよ作戦決行です。


なんとかしてコンビニまで誘導し、続いてプリンで釣っていきます。


皆で盛り上げて花の写真を撮ったりして誘導し、店に連れ込むことに成功し。



ようやく夢の本音を聞けた、というところで体験版は終了です。

エロシーンまとめ


七は、主人公のことを思いながらオナニーです。好きでたまらないものの、せっかく妹になれたのに考え、今の関係が壊れることを恐れて言い出せず。このキャラのみ、体験版では主人公との絡みはなしでした。



琴羽とはバレンタインにいちゃいちゃエロプレイでした。受験を控えたこの時期に大丈夫なのか気になりましたが、そのあたりの言及はなしでした。



いなばは、寝ているところを手コキしてきまして、やむなく寝たふりを続行します。花が着いているところからすると、卒業式を終えた後と思われます。


シーン後半は正常位でHで、場所が図書室ではありますが、小説絡みの要素は特になく、ラブラブノーマルな和姦でした。



夢は、主人公の自室でHで、こちらもいちゃいちゃな和姦です。シーン後半は正常位で挿入でした。



衣良先生とのエロシーンは職員室での絡みで(在学中か卒業後かは不明)、まずは手コキフェラしてくれたあと、シーン後半は立ちバックです。バレたらどちらもただでは済まない状況で、緊張感がいい具合に出てました。

感想まとめ

まずよかったのは作品全体に流れる穏やかな雰囲気で、登場キャラが皆嫌みのない穏やかな性格で、安心して読み進められました。話のつなげ方もうまく、すんなり理解できましたほか、展開もダレることなくテンポよく進行しました。あとは落ち着いた音楽も話にうまくマッチしていてよかったです。

システム的にはオーソドックスなノベルゲーで、選択肢に好感度表示が出るなど楽に進められるありがたい仕様でした。動作にも特に問題はなかったです。

Hシーンは各ヒロインとの絡みを妹以外は一通り見られまして(妹はオナニーのみ)、いずれも純愛・和姦なエロシーンでした。関係的には、Hシーンを見た限りではヒロイン側が積極的で、(まもなくこの地を離れるという状況で関係を結ぶことになるわけですが)男側の不誠実さは体験版のHシーンを見た限りでは特に感じられなかったです。


海と雪のシアンブルー

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