
処女はお姉さまに恋してる 3つのきら星 [キャラメルBOX]
女装主人公ものの人気シリーズ3作目です。体験版では、学園になじむまでの冒頭部分をプレイできました(Hシーンはない模様)。本編は2018/02/23発売予定です。体験版ダウンロードはこちら
処女はお姉さまに恋してる 3つのきら星
「この学院に在籍する、僕の『娘』を護って欲しい」
世界を股にかけた企業グループである尽星コーポレーション。
その創業者一族の娘として生まれた風早織女(おりひめ)―
その身辺を密かに護衛する。それが、主人公・結城密(ひそか)に言い渡された職務だった。

開始後しばらくは、メインヒロインの風早織女視点で話が進みます。2人が出会うシーンから話は始まり、右側の黒髪の方が本作の主人公です。

お嬢様が多い学園ですが、織女はその中でも特に大会社の令嬢でした。

父親である社長から、今年1年間好きなことをやっていいと突然言われ、どうしようか悩んでいるという状況です。

周りの皆には、嫌われてはいないものの、遠慮して距離を置かれてしまっており、開始時点の友人は小柄なゲーム好きな子(畑中美海・寮住まい)1人だけでした。

もう少し自分の好きなように行動してみようと、密に対して友達になってくれるよう要求します(なおこのあたりの状況は後ほど主人公視点で改めて語られました)。

密に悩みを相談し、まずは庶民の心を知りたいと、車送迎を断って徒歩通学をしてみることになります。

2人で歩いて学校をあとにし、一度行ってみたかったとファーストフードへ向かいます。ただのバイト店員に商品について事細かに尋ねてしまったり、コーヒーの味の微妙さに驚いたりと、なかなか珍しい展開でした。自分の世間知らずさを素直に恥じるなど好感が持てる性格で、食事したことを使用人に連絡しようと店を出るなど、周りに対してのマナー・配慮もしっかりしてました。

学園の制服を見て寄ってきたチャラ男2人組にナンパされてピンチに陥るものの、密がすかさず助けに入ります。(護衛する密側の状況は、後ほど改めて描写されました)

結局願いは、自分で考えて積極的に行動してみようというところに落ち着きます(今までは周りに遠慮して控えめなところがあったので、それを少しずつなくしていく)。

続いてもう片方のヒロインの、正樹美玲衣視点です。こちらは風早織女をライバル視してました。父親が毒舌評論家(個人投資家)ということで、他のお嬢様達と比べると家柄的なランクは下だと本人は思ってます。

美玲衣は主に図書館におり、親しい後輩とチェスを打ちながら会話です。この学園にもエルダー制度がありましたが、選ばれるのは1人ではなく3人でした。

チェスの形勢が劣勢になってどうしようかと悩んでいると、密が登場です。アドバイスをすると一手で形勢が一気に変わりますが、気がつくと密はいなくなってます。密のかっこよさが描写されてますシーンでした。

その後しばらくは2人は会うことなく経過し、図書館で本を探しているところで再会です。その後も密にオススメ本を教えたりなど交流を深めますが、

織女と鉢合わせして緊迫した雰囲気に、というところでこの視点は終わりです。

ここからいよいよ主人公の密視点です。女装がバレように十分特訓されているほか、協力者の茨鏡子(既に編入済み)もいますが、それでも初めて入る女学園に緊張気味です。

教師の高宮睦月は主人公の協力者で、実は男です。

冒頭の出会うシーンが主人公視点で改めて描写されたあと、

時間遡って学園編入に至るまでが語られます。父親と2人暮らしですが、実の父親ではなく育ててくれている恩人でした。

呼び出されて会社に出向くと、女学園に潜入しての織女警護を頼まれます。父親の上司が織女の父親ということで、断ることは考えられなく引き受けることになります。


寮に案内され、用意されていた部屋は天蓋ベッドでやり過ぎなくらいのお姫様部屋です。こんな部屋で生活するのかと恥ずかしがるあたりはシリーズ定番のノリでした。

普段料理を作ってくれている寮母が渋滞で帰宅できず困ったことになりますが、女子達はお嬢様育ちなせいか、皆料理が苦手でした。普段自炊している主人公が料理を披露し、頼れるお母さん扱いされてしまいます。

そんな感じで寮にすんなり溶け込みますが、女装物定番の風呂問題が残ってました。風呂が開いている時間の都合上、1人で入ることは難しく、協力者の鏡子と一緒に入ることになります。密は裸でもしっかり巨乳で、特殊メイクで使う本格派らしく、入浴中も剥がれることなくしっかりくっついてました。仮に誰かに見られたとしても、胸に関しては問題なさそうです。

翌朝は自分でメイクしたあと、朝に弱い後輩を起こしにいくことになります。女の子の部屋に入る緊張感がうまく表現されてました。

護衛対象の織女は昨日のことをしっかり覚えており、向こうから声をかけてきます。主人公的にはあまり親しくならずにこっそり影から護衛したかったらしく、計算外な展開でした。

学園では、1作目で出てきた紫苑さんが教師として働いてました(国語教師・主人公の担任)。

織女たちと一緒に昼食中、寮での料理の件をバラされてしまう照れくさいシーンがあったりしたあと、

織女の悩み相談を受け、徒歩通学に付き合うことになります。最初の織女視点では描写されなかったですが、裏ではそれなりに護衛の苦労がありました。ファーストフードでナンパされるシーンも、声をかけられる前から先の状況を予測するなど、ぬかりなく護衛行動をしていました。

次の試験での勝負を挑まれ、全力でやるかそれとも手を抜いてわざと勝たせるか悩みます。進学校からの編入ということで、主人公が成績優秀なことにうまく理由が付けられてました。

協力者な教師と2人で相談していると紫苑先生が入ってきました。1作目では主人公の正体にすぐ気づくなど勘が鋭かったキャラですが、今のところ2人が男なことはバレていない模様です(もしくは気づかないフリをしてくれている)。

風呂と並んで問題になりがちなのが体育の授業・着替えです。今なら誰もいないと鏡子に言われて入るものの、1人着替え中でした。おっとりとした雰囲気の子で、騒ぎ立てられることなどはなしです(有名なヴァイオリン弾きでなものの、スランプで療養中)。

後輩に勉強を教えたりしつつ2週間が経過したあと、無事試験が終わり結果発表で、勝ったのは主人公でした。織女とは問題なしですが、今まで2位だった美玲衣が3位に下がってしまい、若干恨みを買います。

続いて図書館で倒れた子を助けることになります。水泳を頑張っている子でしたが、家庭の経済的事情で辞めざるを得ない状況でした。好きな水泳をできれば続けたいものの、そんなことを言っていられる状況ではありません。なんとかして助けられないかと、主人公や織女が知恵を絞ります。(なお選択肢でどちらを選んでも同じ展開)

織女の人脈で、スーツ姿の女2人を連れてきて、泳いでいるところを見てもらい、

2人は実業団の関係者でした。モデルとして契約することで、水泳を続けられるように取り計らってもらいます。水泳を続けられるだけでなくお金も得られ、皆がハッピーになる形でまとまり、織女の指導者的能力の高さがうかがえるシーンでした。契約が選手ではなくスポーツモデルというのも、リアリティあっていい落としどころに感じました。

そんな感じで水泳部の件は無事解決しましたが、美玲衣と取り巻き達には人気取り行為だと恨まれてしまいます。主人公達がエルダーに興味がないというのが、エルダーになりたくて仕方ない彼女としてはまた腹立たしいようです。

新聞部が密の人気に目を付け、何か記事にできそうなゴシップ的ネタはないかと秘密を探し、転校前の進学校でどうだったのかをネットで調べ始めてピンチに、というところで体験版は終わりです。
まとめ:
学園の雰囲気や会話のノリはいつもと同じで、安定感があって面白く読めました。視点を変えて繰りかえし描写されるのも、無理なく話を理解できてうまい展開の仕方でした。ボリュームもたっぷりあり、学園・寮に溶け込むまでがじっくりと描かれてました。
メインヒロインの織女は大会社の令嬢ですが、しっかり気配りもでき好感の持てる性格でした。もう1人のヒロインの美玲衣は織女を敵対視するなど悪役的な立場ですが、取り巻きに利用されているところもあり、本人の性格はそれほど悪くはなさそうでした。
主人公の任務は護衛になってますが、体験版の範囲では護衛したのはナンパされたときくらいでした。誰かに命を狙われているなどはなく、護衛のウエイトは低かったです。なお体験版の範囲では、主人公が男であることはバレずに終わりました。本編で誰にどのような形でバレるのか気になるところでした。

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