ウグイスカグラさんの新作「水葬銀貨のイストリア」体験版感想


水葬銀貨のイストリア [ウグイスカグラ]

ウグイスカグラさんの新作で、学園もののシリアス系作品です。2017/03/24発売予定。

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水葬銀貨のイストリア
水の都・アメマドイ。
海上に作られた人工島は、華やかで彩りのある美しい町並みを形成していた。
そんなアメマドイに住まう僕たちは―― いくつかの問題を抱えている。

礼儀正しく、心優しい幼なじみ・煤ヶ谷小夜(すずがや さよ)。
奇想天外系妹・茅ヶ崎夕桜(ちがさき ゆうら)。
ヒーローに憧れる後輩・小不動ゆるぎ(こゆるぎ ゆるぎ)。
裏路地のゴミ箱にはまっていた、汐入玖々里(しおいり くくり)。
そして、僕こと、茅ヶ崎英士(ちがさき えいし)。

心に傷を負った僕たちを待ち受けるのは、様々な思惑・事件の数々。
時には部室を賭けて神経衰弱をしてみたり。 捨てられていた少女とババ抜きをしてみたり。
打ち上がる花火に心を奪われながら、失くしたものを補おうとする。
僕なりの方法で、何かを成そうと懸命に生きていく。

こんな僕でも、誰かの力になれるなら――
「――ハッピーエンドを、約束しよう」
みんなが笑顔になれますように。
涙が失われたこの町で、僕たちの成長物語は始まっていく――。


カジノのシーンから話は始まり、本作はカジノ・トランプゲームがストーリー上大きなウエイトを占めてました。


起きると女の子(煤ヶ谷小夜)がおり、幼なじみキャラです。2人は以前は同居していたとのことです。


水葬銀貨は林檎のことで、タイトルにあることからするとストーリー的に重要と思われます。


主人公・小夜ともに上品な言葉遣いと振る舞いで、育ちの良さや微妙な距離感が感じられました。


教室でぼっちな主人公ですが、女教師(安針塚いつみ)は親しげに話しかけてくれます。


続いて緑髪女(進藤和奏)が話しかけてきますが、主人公とはできれば話したくなかったようで、用件が済むと素早く立ち去りました。


続いて帰り道の公園で女(小不動ゆるぎ)を発見します。一人で楽しく騒いでおり、このシーンは声優さんがいい演技で印象に残りました。


終わったあとで主人公の存在に気づいて恥ずかしがります。人と関わりをあまり持ちたくない主人公は、会話を打ち切って立ち去ろうとするものの、トランプゲームを教えて欲しいと食い下がられ、教えることになります。


家に帰ると妹(茅ヶ崎夕桜)がいます(先ほどの幼なじみキャラとは別)。だらけ具合がいい具合に妹感あってよかったです。


このキャラは基本ハイテンションでしたが、時々雰囲気変わって真面目なことを言ってきます。メリハリあって面白いキャラでした。


主人公は教室で孤立しているものの、悪口を陰で言われる程度で、(少なくとも体験版の範囲では)いじめ・嫌がらせをされているわけではないので鬱感は特になかったです。


緑髪の子は部を作りたいようですが、部室を不良達が占拠していて作れません。相手が悪いから諦めた方がいいと先生に諭されても諦めず、よほど部を作りたいようです。


課外授業は、ぼっちな主人公には苦行でしかないですが、先生に説得されて渋々参加することになります。


組む相手がおらず海辺へ行くと、部室を巡って不良達と言い争いしているのを見つけました。勝負して勝ったら明け渡すということになり、陵辱系エロゲだと負けて犯されたり風俗に売り飛ばされそうな展開です。


勝負は女の子の負けに終わりますが、


主人公が乱入し、大金を賭けることで再戦を承諾させます。


ややこしいルールを提案して勝負し、無事勝利します。このシーンは緊張感がありました(なおプレイヤーは読み進めるのみで、勝負に手は出せず)。


終わったあとでイカサマの種明かしがあり、主人公のトランプ・イカサマに慣れている様子がうまく表現されてました。


2人がそこまでしてやりたかったのは花火部で、いつか綺麗な花火を見せると言ってくれます。なお一緒に部活動、というのがよくある展開ですが、主人公は部活には入りません。


育ての親の命日では神妙に弔い、この親の死絡みがストーリーの核心部分なようです。



帰り道、捨てられている女の子(汐入玖々里)を発見しました。主人公は困っている人を放っておけない性格で、女の子の押しにも負けて連れ帰ります。


家で保護することにしましたが、


主人公の生活費などを持ってくれている有力者(八椚紅葉)から、助けた女の子を見つけて引き渡すよう要求されます。病院(街を支配している大物)から逃げたということで、引き渡せば女の子がひどい目に遭わされることが予想され、思い悩みます。


紅葉には絶対逆らえないため引き渡しは避けられず、女の子との残り少ない平穏を楽しみます。主人公は腕のいいギャンブラーですが、なんでも完璧というわけではないようでした(勝負に負けることもある)。



悩んだ末に引き渡してしまい、このあたりはしんみり重い雰囲気でした。


とぼとぼと夜道を歩いていると、再び女の子と遭遇します。紅葉が言っていたことの多くは嘘で、主人公を思い悩ませ苦しませるのが目的でした。


小夜はカジノでディーラーとして働いており、立ち姿が決まってました。



読み進めていくとカジノでポーカー勝負になり、いい手が来て大勝負に出るものの、C・Aに負けてしまいます。


てっきり主人公が戦っているのかと思いましたが、戦っているのは花火部の子でした。


ここでC・Aの正体が主人公であることが明かされます。



帰り道、薬の副作用で苦しんでいると女の子に助けられ、体験版はここで終わりです。

まとめ:
ストーリー・雰囲気については、重めなシリアス系という印象でした。読み進めていくうちに次第に謎が明かされていき、この先どう展開していくのか気になるところでした。キャラについては、落ち着いた理性的なキャラが多かったです。それぞれうまく特徴あって、バランス取れてました。

システム的には終始ノベルゲームでした。ババ抜き・神経衰弱・ポーカーなどトランプゲームの勝負が頻繁に出てくるものの、プレイヤーが勝負に介入する余地はなかったです。

なおエロシーンは、今回の体験版ではなしでした。


水葬銀貨のイストリア [ウグイスカグラ]